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版画展示室



「九 一」

 「くっぴん」 消しゴム判子

 平成十七年の年賀状用に彫ったものです。
 細か〜い版画を無性に彫りたくなることがあります。今年は
 そういう気分だったので酉年でもあるし1月のピカ札にしようと
 決めましたが、一枚ではつまらないし、あまり札の数が多いと
 彫るのに往生するのでこれまた縁起物の菊に盃の札をとりあ
 わせて見ました。ご存知オイチョカブの「くっぴん」という親の
 総取りの役です。色はパソコン印刷でつけました。
 今年も皆さんに大いに当てて欲しいという願いを込めました。


「大入り袋」

 「おおいりぶくろ」 木版画

 平成十六年の年賀状用に彫ったものです。
 暮れの時点では、前年の流れから鑑みても、やっぱり
 招き猫しかないだろうなあと思っていましたが、生来の臍
 曲がりは急遽方向を転換して、これになりました。
 原図はサイト上で見つけた”名鉄ホール”の物のパクリです。
 (名鉄さんご免なさい)入の字の細く跳ねた部分の洒落っけ
 がなんとも言えず仇っぽくて、とても気に入りました。
 お送りした皆さんにはカラ袋のお届けで失礼しましたが、
 不景気な中でも皆さん大いに儲けて頂きたいという願いを
 込めたつもりです。


「福 助」

  「ふくすけ」 消しゴム判子

  平成十五年の年賀状用に作ったものです。
  当初は多色刷りで派手にしようと思っていましたが、
  黒イチの福助さんが案外かわいいのと、色版を作るのが
  面倒だったのがあいまって、簡素なものになりました。
  毎年のことですが、暮れのうちには作る暇がとれず、明け
  て二日に「箱根駅伝」を見ながら彫っています。”お多福”
  ”福助”ときたら来年は”招き猫”しかないような気がします
  が、さてさて一年じっくり考えましょう・・・
  

別名「おかめ」ともいわれます
「御多福」

  「おたふく」 木版画・書

  平成十四年の年賀状用に彫ったものです。
  手書きの良さを加味したくて版画は小さめに、多福の字を
  一枚一枚手書きしました。お多福の絵を描くのにお手本を
  色々探して、簡潔に書こうとしたら何だか”オタフクソース”
  のロゴに似てしまいました。書のほうは100枚ほど書きまし
  たので、筆が走りに走って、福の字がだいぶ崩れましたが
  勢いがあるので良しとしました。

どっさり儲けたいものですね
「慶長小判に大黒舞」

  「けいちょうこばんにだいこくまい」 切り絵(プリントゴッコ)

  平成十三年の年賀状用に作ったものです。
  この年は切り絵に凝っていて、年賀状も切り絵で作りま
  した。十二年が米俵満載の宝船だったので、今度はまさに
  現金!それも太閤秀吉の慶長小判。今これを二三枚でも
  持っていれば家の一つや二つ建っちゃうようなお宝です。
  かてて加えて、秋田県の門付け歌「大黒舞」の唄の一節
  を縮めて配置しました。正しくは「めでたいめでたい商売
  繁盛、ご家内繁盛、皆様お豆で金儲けどっさり〜」です。
  正に銭儲けのお札です。

ボカシ刷りが効いています。
「富士に宝船」

  「ふじにたからぶね」 木版画

  平成十二年の年賀状用に彫ったものです。
  この図柄は佃煮屋さんの包み紙からヒントを頂戴し、
  目いっぱい浮世絵風に作りました。帆の部分の宝の字
  が逆さまになっているのは、左側の木柱の文句が回文
  になっているのをひっかけたものです。この文句は江戸
  の人たちが正月に良い初夢を見るためのおまじないです。
  「長き世のとおの眠りの皆目覚め波乗り舟の音の良き哉」
  上から読んでも下から読んでも文章になっています。
  尚且つ、逆さの宝の字が宝船の形になっているんですよ、
  粋でござんしょう・・・

月に雁ならぬ月に皿
「月に皿」

  「つきにさら」 木版画(リソグラフ・プリントゴッコ)

  平成十年の個展案内状用に彫ったものです。
  この個展では月の模様を描いたお皿を月の月齢分の
  29枚作り、回廊式ギャラリーの長い廊下に一直線に
  展示しました。そのお皿をモチーフに月夜と皿の版画
  をまず木版画で彫りました。その版を元にプリントゴッコ
  で製版し刷りました。クロベタはくっきり出すためにリソ
  グラフで刷っています。今ではプリントゴッコは過去の
  物となりつつありますが、面白い画材だと思います。  

熨斗鮑は永劫の縁起物
「熨斗鮑」

  「のしあわび」 木版画

  平成八年の年賀状用に彫ったものです。
  年賀状に安直に十二支を用いるのをやめて、何か
  めでたい図柄で、お札のように壁にでも貼ってもら
  えるような体裁にしようと平成七年から裏面には
  挨拶などは書かないようにしていました。七年版が
  線彫りだったので八年は逆にベタの多い版を彫り
  ました。彫るところが少なくてあっという間に出来上
  がりましたが、こちらの方が版画らしい味わいが
  あるようです。

蛸唐草は花唐草の省略模様です。
「蛸唐草に青海波」

  「たこからくさにせいがいは」 木版画
  
  平成七年の年賀状用に彫ったものです。
  有田焼の蕎麦猪口の蛸唐草模様を薄紙に写し取り、
  上部に青海波をあしらって扇面の構成にしました。
  線彫りで構成されているので彫るのに手間がかかり
  ましたが、細かく彫ることが楽しくて熱中したものです。
  


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